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有限な時間の果てに

平凡なイマを積み重ねてかがやくミライへ

『「事務ミス」をナメるな! 』を読みました。

読書記録

「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)

「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)

「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)


どんな本?

たかが事務ミス、されど事務ミス。


多かれ少なかれ誰もがやってしまう些細なミスのように考えがちですが、あなどってはいけません。小さな事務ミスが発端で大きな損失につながることも時としてあります。


そんな事務ミスについて、具体的な事例を豊富に紹介しながら、ヒューマンエラーの専門家がミスの本質やいかに防ぐかという点に迫っています。


熟練者こそ危ない思い込みによるミス

思い込みによるミスは、深刻な結果を引き起こすことがあります。一旦こうに違いないと思い込んでしまうと、その後に着手する作業が、なまじ練習効果があるために、素早く徹底的に実行されてしまうからです。


この例として、医療ミスである手術時の患者の取り違えが挙げられています。


熟練者ゆえに、一旦作業をはじめてしまうと、これまでの経験が逆に邪魔し初歩的な取り違えに気付くことなく、スムーズに作業を完了させてしまいます。


このように熟練していることがあだとなり、取り返しのつかない重大なミスへつながってしまうことがあるのです。


ミスの少ない熟練者こそ、「初心忘るべからず」ということに神経をとがらせ、作業を行うのです。


大事なことから真っ先に!

我々は作業の目的を簡単に忘れがちです。ど忘れしないように、重要な手順は先に片づけるべきです。


今日締切の仕事があったとします。これをなんとなく気が乗らないなどの理由で午後からやろうと思ったとします。昼休み後、別の仕事を急に依頼されたりすると、案の定締切の仕事のことなど忘れてしまうでしょう。


やり忘れていることに終業時間直前に思い出しても手遅れということになりかねません。


こういうように大事なことを後回しにすると、大事なことを取りこぼしたときの悪影響は当たり前ですが大きくなります。


ミスを防ぐには、重要なことから片づけていくように癖をつけておくといいでしょう。


ヒューマンエラーを減らす3つの力

最後に、著者が挙げているヒューマンエラーを防ぐポイントを紹介しておきます。


ミスを防ぐには、次の3つの力が重要な役目を果たします。

  • 異常検知力


まずは、ヒューマンエラーが発生している兆しを発見できなければなりません。この発見する力が異常検知力です。発見しないかぎり、水面下でミスにミスを重ね、被害が広がっていることも考えられるからです。穴を広げないためにも、異常が発生したら早期に探知できることが望まれます。

  • 異常源逆探知力(トレーサビリティ)


異常を検知した後に、その発生源を見つける力です。ここでは、原因を調査したり影響範囲がどこまでかをとらえることが大事です。この力は、例えば機械の故障を考えると、復旧スピードに関わってきます。


また、異常源を迅速に突き止めるには、作業履歴を追えるようにしておくのがいいとも書かれています。先ほどの機械の例だと、どういった人がどの部品を修理したのかといった情報を管理し、必要な時にその履歴を見れるようにしておきます。

  • 作業確実実行力


こちらの力は、作業をミスなく遂行する力のことです。作業確実実行力を鍛えれば鍛えるほど、ミスは減ります。しかし、どんな人や組織も一定程度はミスが発生し、全くなくすことは非常に難しいものです。


こういった考えから、実際の現場では作業確実実行力よりも異常検知能力や異常源逆探知力に重きが置かれつつあるとしています。


以上、『「事務ミス」をナメるな! 』の読書記録でした。振り返ってみれば些細なミスが大事故につながることもあるヒューマンエラーの奥深い世界を垣間見ることができました。


それでは、またお会いしましょう。


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